女性の強直性脊椎炎について
中年女性の1-2ヶ月の経過の腰痛
片側仙腸関節の圧痛あり
仙腸関節炎??
女性でも強直性脊椎炎の特徴は何か
Clin Rheumatol. 2011 Jan;30(1):121-7. doi: 10.1007/s10067-010-1581-5. Epub 2010 Sep 30.
主に女性のコホート研究S
SpA患者516人(男性:女性= 172:344)に、Onset、臨床症状、疾患活動指数(赤血球沈降(ESR)、C-反応性タンパク質(CRP)およびBASDAI)機能指数(BASFI)を調査した。
男性と比較して、女性は発症時の年齢が高く、持続時間が長く、診断までの期間が遅れ、診断時の年齢が高かった。
背中の痛みは、性差に関係なく主な症状であった。
女性は、腰痛、倦怠感、頚部痛、圧痛がメインの症状である。
女性では夜間痛や睡眠障害が男性より有意に大きかった。
さらに、平均のESR(P <0.005)、CRP(NS)、BASDAI(P <0.005)およびBASFI(P <0.05)は過去1週間および過去6ヶ月間でさらに悪化する傾向にあった。
BASDAI指数の項目では、女性ではより疲労(BASDAI 1; P <0.001)、腰痛(BASDAI 2; P <0.05)、朝のこわばり(BASDAI 6; P) = 0.09)を自覚する傾向にあった。 BASFI指数については、より高い棚に載せるのが難しく(BASFI 3; P <0.001)、横たわった状態から立ち上がるのが難しく(BASFI 5; P <0.001)、肩を見上げるのも難しい(BASFI 8; P <0.05)。
女性は頸部、膝、股関節の痛みがより多い。
問題は頸部、背中(下部および上部)、疲労および腱付着部炎として起こる。
⇒女性では、頚部痛が多く、病勢も強い傾向があり、診断の遅れが影響しているかもしれない。
Arthritis Rheum. 2008 Mar 15;59(3):449-54. doi: 10.1002/art.23321.
上記と同様に、男性は平均5-7年で診断されるが、女性は平均9-14年で診断される
⇒つまり女性のASは診断が遅れる傾向に
特に、若年者では診断が遅れる傾向
Asは男性の病気であるというバイアスがありそう
女性では男性に比べ、頚部痛と末梢関節痛が多い傾向
肩と股関節の痛みも多いかも。
女性ではMTX、sulfasalazine,プレドニンが使われる傾向があり、これは女性では末梢関節炎が目立つからかもしれず、つまりRAと見誤られる傾向があるかもしれない
女性では胸椎と腰痛の放射線学的な変化は少ない傾向がある
頚部痛と末梢関節痛は目立つがその割に放射線的な変化は少ない
女性では男性に比べて放射線的な変化は乏しいかもしれない
女性では放射線的な変化の割に機能的なアウトカムが不良な傾向
若年発症では男性に比べよりはやく機能的な障害が出現し、仕
事にも支障をきたしやすいかもしれない
家族歴の性差ははっきりしない
妊娠で、産後に症状は悪化する傾向
Eur J Rheumatol. 2014 Mar;1(1):39-43. Epub 2014 Mar 1.
若年女性の膠原病といえはSLE
ではSLEとAsは合併するのか
レアだが合併することも
上記ケースレポートでは典型的なSLE+腎症と診断された患者が、後日炎症性腰痛を呈してきて、MRIで仙腸関節の炎症を証明
腰痛はNSAIDSで改善
報告されているのは以下の9件のみとやはり稀