GIMブログ(あくえりの暢気にジェネラル)

JCHO東京城東病院総合診療科の森川暢によるブログです。総合内科と家庭医療が融合した、病院総合医の理想像を追い求めています。夢は、理想的な病院総合医のシステムの確立と普及です!今日の時代におけるGIMは、診断学や内科マネージメントに加えて、家庭医療学を専門にする必要があると考えています。

東京でCommunity Hospital を目指す

https://www.facebook.com/Community-Hospital-Japan-215593432554804

 

 先日、日本プライマリ・ケア連合学会においてCommunity Hospital Japanの会合に参加させていただきました。
非常に、刺激的な会でした。
Community Hospital Japanが定義するCmmunity Hospitalの定義は以下になります。

(1) 地域包括ケア病棟(または病床)を有する200床未満の病院
(2) 在宅医療支援病院 で年間10例以上の在宅見取りを実践している
(3) 総合診療(家庭医療)外来を有する

城東は(1)を満たしているのですが、(2)ー(3)は満たしていないので、厳密にはCommunity Hospitalの定義は満たしていません。
しかし、当院が目指すべき方向性がより明確になりました。

当院が目指すべき方向は、Cmmunity Hospitalです。
当面行うべきことは、
(1) 地域包括ケア病棟(または病床)を有する200床未満の病院として、地域包括ケア病棟を強化することです。
地域包括ケア構想のハブとして、地域包括ケア病棟をさらに強化し、地域のPost Acuteおよび在宅のバックベットとしての機能を強化すべきだと思います。
高齢化社会において、急性期病院で医学的な問題を解決しても、すぐに退院できない高齢者はますます増加しています。
実際、近隣の急性期病院で急性期治療を終えたにもかかわらず廃用症候群でリハビリを必要とするニーズはますます、増えています。
それらに適切に対応するには、リハビリ、栄養、多職種連携、家庭医療学など旧来の内科学の範疇だけでは対応できない領域の能力が必要とされています。
地域包括ケア病棟でこれらに適切に対応し、地域に患者さんをお返しするのは、総合診療医ならではの役割だと考えています。
さらに、在宅医療において、困った時のパートナーとして気軽に入院なども出来る病院が必要とされています。
そこでも、やはり地域包括ケア病棟であり、レスパイト、リハビリ、検査入院、緩和ケアなど多種多様なニーズに対応することが出来ます。
地域で真に必要とされるこれらのニーズに答えるためにも、地域包括ケア病棟の充実が必須になります。

そして、将来的には、
(2) 在宅医療支援病院 で年間10例以上の在宅見取りを実践している
(3) 総合診療(家庭医療)外来を有する

の2つがさらに必要とされると考えています。
(3)に関しては、当院の外来の名前は内科外来ですが、総合診療外来に近い機能を発揮できていると思います。
とはいえ、戦略的には総合診療外来としてアピールすべきだと思います。
問題は、(2)です。
当院がCommunity Hospital を目指すにあたり、最もネックになる部分だと思います。
現状では、訪問診療を出来るだけのマンパワーや設備が足りないし、さらに近隣には訪問診療の専門クリニックも多数あります。
よって、まずは地域の訪問診療専門クリニックと強固に連携するために、開放病床の設立を目指す方向で動こうと考えています。
とはいえ、クリニックではなく病院として訪問診療をしているというのは、必ず強みになると考えています。
特に病院の周辺の患者さんたちは、当院が最も距離的に近いというメリットもあり、訪問診療のニーズがあると思います。
また、総合診療医の育成という意味でも、訪問診療をすることで、総合診療Ⅰの研修が可能となることも相当にメリットだと考えています。
5年前後のスパンで考えると、訪問診療を病院として行うことは非常に重要だと考えています。

東京におけるCommunity Hospital を目指す。
今回の勉強会で、頴田病院や豊田地域医療センターの実例も拝見することで、さらにその実感を強めました。