GIMブログ(あくえりの暢気にジェネラル)

JCHO東京城東病院総合内科の森川暢によるブログです。日々GIMに関するネタを書く予定です

第12回ジェネラリスト教育コンソーシアムの印象

先日、第12回ジェネラリスト教育コンソーシアムに参加してきました。

尾島様の許可を頂きましたので、参加者として寄稿した文章を共有します。

 

第12回ジェネラリスト教育コンソーシアムの印象

 

京城東病院総合内科 森川暢

 

第12回ジェネラリスト教育コンソーシアムが9月3日に東京大学で行われた。病院総合医に関するテーマで行われたが、奇しくもジェネラリストのこれからを考える会(GPEP)の会場でもあった場所で、GPEPの代表をされていた木村先生の講演で幕を空けた。歴史は螺旋を描きながら進んでいるのである。木村先生の講演の中でジェネラリストは、外見は違っても本質は同じであるという趣旨のスライドが出てきた。その本質は「たらい回しをしない」、「船頭≒主治医である」の2点である。病院総合医も家庭医も同じジェネラリストであるという藤沼先生の言葉で会は幕を閉めたが、徹頭徹尾今回のコンソーシアムのテーマはそこであったのだと思う。

 また病院総合医と専門医との関係性についても考えさせられた。本来、病院総合医がいることで専門医は仕事がしやすくなり、病院総合医は専門医からフィードバックを受けることが出来るというwin-winの関係性を構築することが理想である。しかし現実的には難しいという意見も散見された。川崎市立多摩病院の「総合診療センター」の取り組みが紹介されていたが非常に先進的であった。内科専門医も総合診療センターのチームの一員となり、同センターを病院の教育における中核に据えるという構想であった。さらに、そのような構想を実現させるためには院長をはじめとする病院の上層部の強力なバックアップが必要であることも必須条件であることも改めて認識した。

 実地で臨床をしている診療看護師の講演も非常に勉強になった。個人的には、病院で診療看護師のプログラム作成に携わり診療看護師と働いているためより切実な問題であった。診療看護師はこれらかの時代間違いなく必要で、病院総合医にとっては切っても切れない関係になる確信がある。その意味でも先見の明があるテーマであったと思う。

 最後に、日本の病院総合医は、従来の総合内科(GIM)と家庭医療学を融合させた医師像であると考える。大西先生のご講演で1999年の論文で同様の趣旨が発表されていることを知った。奇しくも私は、東京城東病院でGIMと家庭医療を融合させたコミュニテイホスピタリストという概念を打ち出したところである。やはり、歴史は螺旋を描きながら、しかし着実に前進しているのである。病院総合医の歴史を歩んできた先人たちの知恵や実戦を受け継いで、歩んでいこうと心を新たにした。