GIMブログ(あくえりの暢気にジェネラル)

JCHO東京城東病院総合診療科の森川暢によるブログです。総合内科と家庭医療が融合した、病院総合医の理想像を追い求めています。夢は、理想的な病院総合医のシステムの確立と普及です!今日の時代におけるGIMは、診断学や内科マネージメントに加えて、家庭医療学を専門にする必要があると考えています。このブログでは徒然なるままに思うところを書いていきます。

感染症

39歳のジンバブエの男性のsevereな頭痛

以下ネタバレ注意 1ヶ月前からの頭痛。徐々に増悪傾向 入院当日に嘔吐。 頚部痛も伴い、羞明もあった。 聴力障害、視力症状、痙攣、皮疹なし 外傷もなく、体重減少、寝汗、咳、呼吸困難なし もともとNIDDMと診断され、メトホルミンとSU薬が処方 HVIの検査は…

抗菌薬を必要としない急性咽頭痛へのステロイド

P:すぐに抗菌薬を必要としない急性咽頭痛 I デキサメタゾン10mgを単回投与 C プラセボ O ・primary outdome 24時間の時点での咽頭痛の消失 ・secondory outcome 48時間の時点での咽頭痛の消失 症状の持続 仕事や教育ができなかった期間 抗生剤の使用や他の…

片側性の仙腸関節炎

若年男性の片側性仙腸関節炎 鑑別は?? 片側性なら普通は感染症を考える。 片側性仙腸関節炎でまず思いつくのはブルセラ症。 ただ、国内発症は極めて稀。 獣医の業界で話題になっている。 http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0903_03.pd…

巨細胞性動脈炎 mimic の感染性心内膜炎

高齢男性。 新規発症の両側頭部痛。炎症反応上昇。霧視。 顎跛行や側頭動脈の身体所見・エコー所見は乏しく、造影CTで大動脈炎の所見はなし。 ただ臨床的に巨細胞性動脈炎否定できず、専門科に転院。 そちらで眼底検査するも虚血性視神経症の所見なし。やは…

ニューモシスチス肺炎に対する予防投与は、バクタ半錠でも十分かもしれない

Optimal regimens of sulfamethoxazole-trimethoprim for chemoprophylaxis of Pneumocystis pneumonia in patients with systemic rheumatic diseases: results from a non-blinded, randomized controlled trial 背景: スルファメトキサゾール - トリメト…